第三回TOP25%禁止杯 雑記
※編集中です。
徐々に記事の内容を追加しています。
おひさしぶりです。
約半年ぶりの考察記事になります。
今回は第三回TOP25%禁止杯の振り返り記事になります。
まず、今大会の目標は次の3つでした。
・TOP10入りして殿堂入り(1位には興味なし、あくまで殿堂入りが最終目標)
・できるだけ少ない試合数で殿堂入りを目指す。
・ポケモンに覚えさせる技は、極力命中安定技でかためる。
今回は実質防衛戦なので、安定して結果を残すことに全力を注ぎました。
詳しくは後述しますが、
制限対象を追加する投票の際は、対面すると事故が起きやすいポケモンを優先的にチョイス。
さらに
とはいえ実際に戦ってみないことにはわからないことが多すぎるのがポケモンというゲーム。
知行合一、ひたすら実戦あるのみです。
そこで
・ステロ+ダイジェットを攻めの軸にした速攻型のパーティ
例:
・互いの相性補完を重視しつつ、状況に応じて選出順や立ち回りをかえる対面構築寄りのパーティ
例:
・受けに特化し、ダイマックスで数的有利を取った後はじっくり試合を進める守備寄りのパーティ
例:
以上3パターンの構築を複数用意し、とりあえず30戦ほど戦ってみました。
そして出来上がった環境初期のTier表がこんな感じ
※Tier表の見方について
RankS…対策必須。RankSの中に苦手なポケモンがいなくなることが、構築を組む上での第一目標。
RankA…RankSほどではないが、危険度の高いポケモンたち。優先的に対策したい。
RankB…使用率が低いため、対策は後回しでよい。ただしどのポケモンが何を得意とするかはきちんと頭に入れておきたい。
RankC…最終進化前のポケモンの中でも、特に強い者たち。汎用性が高いポケモンはRankAに格上げすることもある。
あと、これらはあくまで僕目線での格付けなので、大会本番のデータとは連動していない部分が多々あります。ご了承下さい。
初期環境で人気だったポケモンたち
天敵のフェアリータイプが激減したことで、全盛期だった第五世代並の強さを取り戻す。
物理ダイジェッターに対してはニダンギルやハガネール、レアコイル
特殊ダイジェッターに対してはフリージオやデデンネをぶつければ簡単に止まったので
運用難度も低く、当初の予想ではこのポケモンが環境の中心になると信じて疑わなかった。
が、この目論見は開始わずか1週間で崩れ去る。
環境初期における天空の覇者。
いのちのたまを持たせてダイドラグーン&ジェットを連打しているだけで、
多くのパーティを半壊させることができた。
さらにきりばらい、ちょうはつ、おいかぜ、すりかえといった小技も多数習得。
相手の壁、トリル、ステロなどを妨害できるため先発適性も高く、非常に使い勝手がよかった。
すいすいアタッカー御三家。
今大会ではきれいに三すくみの関係が出来上がっており、
・アグノム
ブーバーン
・環境初期における
・今大会におけるアンチダイジェッターの筆頭候補。
まずはエルレイドやヨノワールから入ってトリックorおにび+おきみやげ、
次にガチゴラスを出して竜舞→ダイマックスのコンボで相手パーティを疲弊さえ、
最後にがんじょうレアコイルなど砂と相性がよく、かつタイマン性能の高いポケモンで詰める構築が猛威を振るった。
環境終盤にはダイフェアリー(じゃれつく)やダイサイコ(サイコファング)を搭載したガチゴラスも登場。
前者はアクジキングやオンバーン、後者はローブシンメタとして環境を荒らしまわった。
今大会において、常に一定の人気を保ち続けた稀有な存在である。
ヨノワール
紛れもなく最強のポケモン。
しかし環境序盤ではローブシンが猛威をふるっていたこともあり、
アクジキングを使用するプレイヤーはほぼ皆無だった。
このポケモンが真価を発揮するのはもう少し後のことになる。
序盤の環境で思ったよりも活躍できなかったポケモンたち
ストリンダー
・ストリンダーの最大の特長はその攻撃範囲の広さ。
どく技、でんき技、ばくおんぱを使いわけることで、
他のでんきタイプでは苦戦することの多いくさ、でんき、じめん、ドラゴンタイプに対してもスマッシュヒットをぶちこむことができる。
しかし環境初期の段階では天敵のハガネールが地面枠に居座っていたため技の通りが非常に悪く、
ストリンダーは苦戦を強いられる。
加えてでんき枠のレントラーはサイコファングの搭載率が非常に高く、
ここでも
・当初の対戦環境はみず、ドラゴン、いわタイプに人気が集中していたため、
ほのおタイプのキュウコン、及び晴れパは苦戦をしいられてしまう。
旧来どおりの立ち回りでは勝つのが難しいと悟った晴れパ使いたちは、
この後様々な戦術を試行錯誤することになる。
・最終的に使用率1位に輝いたヒヒダルマだが、その道のりは決して平坦なものではなかった。
先ほども書いたとおり初期環境はほのお技の通りが非常に悪かったことに加え、
ダイジェットを積み終わったオンバーンに対しては何もできない、
雨パ勢には当然勝てない、
初手性能の高いヨノワールやブーバーンに対しても基本的には不利と
まるでいいところがなかった。
ヒヒダルマが返り咲くのは環境終盤、すべてのカードが出揃ってからになる。
この時点で対策が必要な優先順位は
1.ローブシン入りのスタンパ
2.雨パ
4.トリパ
5.晴れパ(現時点では目立った対策は必要なし)
となりました。
これらを加味し、ローブシンと雨パへの対策をあつくして、1日5戦ぐらいのペースでもう50戦ほど対戦。
また、環境序盤で使用率の低いポケモンを意識して採用し、感触を確かめるよう心掛けました。
そして出来上がった環境中期のTier表がこちらになります。
中盤から環境入りしてきたポケモンたち
ローブシン、アグノム、アクジキングに対して強いアブリボンが環境入り。
需要が高かったこともあり、一気にSランクに駆け上がる。
当時はランクマでザシアン+ツボツボ+化身ランドロスの並びが流行っており、
それを模したダイマアタッカー+アブリボン+ニドクイン/ヒヒダルマの並びが
流行のきざしをみせる。
他のダイジェッターからは少し遅れる形で、ルチャブルが環境に参戦。
『ダイジェッターに弱いダイジェッターは使いにくい』というのが
剣盾の対戦環境における一般的な評価だが、
今大会ではガチゴラス&ハガネールが環境に居座っていたため需要が大幅に増加。
一気にトップアタッカーに躍り出る。
また、環境後期では、
特性をかたやぶりにし、ダイアース(あなをほる)を撃つことで、
がんじょうレアコイルを一発で屠ることができる点も評価された。
主にじゃくてんほけんを持たせ、ダイマックスさせて戦う型が流行った。
ギガイアスの最大の長所は
不利対面の時は無理にダイマックスはさせず、
ステルスロックorじゅうりょく+だいばくはつで退場して後続に託すルートも作れること。
裏にヘラクロス(じしんかじょう)やサダイジャ(キョダイサジン)、アローラライチュウ(サーフテール)などを添えることで、
柔軟性に富んだ立ち回りが可能となる。
このフレキシブルな性能が評価され、大会終盤ではガチゴラスを僅差で抜いていわタイプNo1の座を射止める。
・マンタイン(HB)
パーティを組む上で、必須となるのが盾役。
このあたりから、マンタインを盾役として採用するプレイヤーが増え始める。
今大会は過去作で育てたポケモンも使用可能だったため、
耐久型と相性のいいどくどくが使えたことも躍進のきっかけとなった。
最初期の段階で流行ることはある程度想定していたが、
いざ流行りだすと本当にしんどかった。
こんなことになるなら禁止枠に放り込んでおけばよかった。
盾役としてもう1匹、モジャンボを紹介。
とにかく物理攻撃に対して強く、
竜舞を1積みし終わったガチゴラスでも余裕で止めてしまうほどの頑丈さを誇る。
同時期にHBマンタインが流行りだした影響でヒヒダルマの人気に陰りが見え始めたのが、
躍進のきっかけとなった。
・ペロリーム(AS)
この時期のペロリームはほぼ物理アタッカーで、
はらだいこ→オボンをたべてかるわざ発動→ダイマックスとつないでいくパターンが多かった。
キュウコンとも相性がよかったため、
ペロリーム参戦をきっかけに晴れパも一時的に人気を取り戻す。
受け崩し性能の高いニドクインが環境入り。
人気の高かったハガネール+マンタインや、ローブシン+受けポケといった並びに強く、当初から『実は強いのでは?』と囁かれていた1匹。
しかしステータス自体は平凡な上にダイマ適性も低いため扱いが難しく、
・イエッサン♀
アグノムと入れ替わる形でイエッサン♀が環境入り。
エスパーとノーマルの複合ということで前述のヨノワールに対して強く、
先発適性が非常に高かった。
加えて火力面でも優秀で、
おくびょう+C252振り+サイコフィールド+ワイドフォースの組み合わせで、
チョッキローブシンが(ほぼ)一発で落ちる。
イエッサン♀を先発に出してまず相手の場を荒らし、
次いでじしんかじょうヘラクロスやガチゴラスをダイマさせて追撃、
最後にタイマン性能の高いタスキオムスターやダゲキで詰めていくパーティが流行する。
優れた種族値と特性を併せ持っており、
あらゆる盤面で安定した活躍を見込めることから、根強い人気を誇った。
バンバドロをパーティに組み込むことで対ローブシンに対する憂いが減るため、
なお、防御面では優秀なバンバドロだが
攻撃面では一貫性が取りにくく、扱いが難しいため、環境終盤では少し人気を落とす。
持ち物はチョッキ、オボン、カゴ、たべのこしなど防御寄りの道具が人気だったが、
個人的には決定力不足をカバーしつつ、不利対面も打開できるじゃくてんほけんが一番強かったと思う。
徐々に使用率が伸び始める、が、この時点ではまだ二軍扱い。
本格的に暴れ始めるのは次のフェーズから。
この時期環境から姿を消していたポケモンたち
ダイジェッターが多いところにアブリボンとイエッサン♀まで参戦してきたことで、
ローブシンはこの時期完全に姿を消す。
『やはりローブシンが剣盾環境で活躍するのはムリなのか…』という諦めにも近い空気が漂っていたのは否めない。
ローブシンの完全復活は、この後のアクジキングの本格的な参戦を待つことになる。
・アグノム
アグノムはこの時期イエッサン♀と使用率が逆転する。
使用率が落ちた原因は複数考えられる。
1.ヨノワール対面がきつすぎて、『とりあえず初手はアグノム』が通用しないケースが多かった
2.アブリボンの台頭
スカーフで強引に上を取ろうとすると、今度は蝶舞の可能性に頭を悩まされる
3.ダイジェッターに対して弱い。少しでもHPが削れてしまうと、すぐに踏み台にされてしまう。
加えてこの時期からマンタインの使用率があがったことで、
特殊技の通りも非常に悪くなってしまう(10まんボルト抜きではまず勝てない)
4.スカーフを絡めた奇襲に弱い。
具体的はにアグノム、エルレイド、アーケオス、ペルシアン(アローラのすがた)、
このあたりにスカーフで奇襲されると一気に不利展開になってしまう。
アグノムが環境に復帰するのは、この後ヨノワールやアブリボンの人気に陰りが出始めるのを待つことになる。
・ルンパッパ
マンタインの使用率増加が大きな向かい風となった。
加えてアブリボンの台頭がかなりきつかった。
対面での相性がわるいだけでなく、
ねばねばネットを展開されてしまうと、すいすいの効果が激減して機動力を失ってしまう。
結果すいすいアタッカーはねばねばネットに引っかからないマンタインに人気が集中。
個人的にはオムスターの使用率がおもったより伸びなかったのも、不人気の遠因になったと分析している。
特殊ダイジェッターはマンタイン&オンバーン&シンボラーに人気が集中し、
ケンホロウはお払い箱に。
僕個人は最強クラスのポケモンだと思っているが、Tier表ではこのタイミングでBに格下げ。
・ヤミラミ
なんといっても『おにび』の通りが悪いのがきつかった。
ヒヒダルマ、こんじょうローブシンに、強力な特殊アタッカーや鈍感ヤドキング…
あまりに相性の悪い相手が多すぎた。
加えてこのあたりからイエッサン♀やアクジキングが台頭してきて、
いたずらごころそのものが通らない局面が増えたのもつらかった。
草技の通りが悪すぎて、環境から徐々に姿を消していく。
さらに終盤の環境では、エレキメイカー持ちのバチンウニが参戦。
ねむりごなが通らない環境が出来上がってしまい、完全にトドメを刺されてしまう。
最後に環境後期、大会1週間前のTier表がこちらになります
大規模な練習会が行われた後ということもあり、環境が大きく変動しました。
終盤で環境に参戦してきたポケモンたち
練習会を通してその強さが公になり、ついに環境に参戦してくる。
アクジキングに関しては詳しく後述しておいたので、ここでの解説は割愛する。
メレシー
アブリボン、ペロリームに続き、第三のフェアリー枠としてメレシーが参戦。
アクジキングに対してかなり強く、万一はがね技を持っていたとしてもがんじょうで1回は確実にしのげるのが強み。
加えててっぺき+ボディプレスのコンボでローブシンやヒヒダルマを封殺したり、
トリックルーム+ミストバーストでトリルエースに繋いだりと、
柔軟性に富んだ立ち回りが可能。
剣盾でボディプレスを新規習得し、これまで最大の欠点だった火力不足が解消されたことが、大きな躍進に繋がった。
環境初期はとつげきチョッキ型が主流だったが、
終盤はかえんだま型、タスキ+カウンター型、初手ダイマ弱点保険型など様々な型が開発され、
立ち回りに幅が出てくる。
それに伴い、脇をかためるポケモンたちも変化。
例えば弱保ローブシン+ダイマなしでも高火力が叩き出せるニドクインorストリンダーや、
バチンウニ(+アローラライチュウ)
使用率が伸びた一番の要因は、(おそらくだが)前回大会で優勝したラプラスさんが練習会で使用していたから。
マルヤクデ
ストリンダー
・アクジキングの強さがついに公になる。使用率が一気に伸び始める。
・アクジキングの増加につられる形で、ペロリームとメレシーの使用率が増加。
前述のアブリボンも含め、フェアリー勢がようやく環境入りを果たす。
・アクジキングの台頭により、ローブシンが若干勢いを取り戻す。
型も初期はチョッキ型が圧倒的に多かったが、
かえんだま型、タスキ+カウンター型、弱保型など様々な型が開発される。
・アグノムのマジカルシャインの搭載率がこの頃から跳ね上がる。
使用率自体は横ばい。
・マッギョ2種の強さが注目され始める。
あくびとステロが両立でき、パーティの穴埋めに最適。相性補完も素晴らしい。
・ファイアローが環境入り。
環境中期まではダイマ枠がマンタイン&オンバーンで半固定されていたため
役割の被るファイアローはあまり使用されなかったが、
アクジキングの台頭&ローブシンの復権を経て、サブアタッカーとしての地位を確立する。
アタッカーとしてだけでなく、おいかぜを絡めたサポート型もよく見かけた。
・エムリットも徐々に使用率を伸ばし始める。
汎用性が高く、相手視点から見た時、何を仕掛けてくるのか分かりづらいのが強み。
個人的には物理アタッカー型が環境に刺さっていたと思う。
・バチンウニの使用率が伸び始める。これは理由がよくわからない。
・マルヤクデが一部プレイヤーの間で注目され始める。
アクジキング、フェアリー勢、エスパー勢に強く、独特な相性補完が可能。
特性はしろいけむりが圧倒的に強いが、
万一もらいびだった場合ヒヒダルマに対して後出ししてくる可能性が生まれるため、
相手の選出を歪ませることができる点も強力。
どちらもパーティの穴埋めに最適で、使い勝手がよかった。
・ストリンダーが使用率を伸ばす。
ニドクイン同様受け崩し性能が高く、主にマンタイン対策に使用された。
また、他のでんきタイプと違い、
じめんタイプとの対面になってもばくおんぱで居座れるのが強み。
ちなみに環境初期のころはハガネールが人気だったため、
・メレシーが環境入り。
アクジキングに対してかなり強く、
壁張りやトリックルームも使えるため、どんな局面でも安定して動くことができた。
・草ロトムが台頭。これはよくわからない。
草ロトムは正直環境に刺さってなかったと思う。
・ストリンダーに少し遅れる形でクワガノンが環境入り。
マッドショットを覚えるクワガノンは
最後に環境入りしたポケモン。序盤こそヒヒダルマのとんぼがえりに苦戦したが、
B特化アクジキング、マルヤクデ、
環境終盤で使用率を落としたポケモンたち
中期まではすいすいアタッカーでありながらマンタインに対して強く、
起点作りも得意という多芸さが評価されていたが、
特に天敵のニダンギルの増加が致命傷となった。
・ヨノワール
環境中盤でイエッサン♀が増えてきてやや苦戦していたところに、
天敵のアクジキングは台頭、トドメを刺される格好となった。
『初手はとりあえずヨノワール』が通用しなくなったことで、
意表をつくフルアタダイマ型やなげつける起点作成型などが研究され始める。
晴れパは最後まで挽回できず。
練習会では試していた人は多かったが、無理と悟った人が多いのかその後は使用率を大きく落とす。
・マタドガス/フリージオ/デデンネ/モジャンボ/オーロット/パンプジンetc
受けポケはほのおの一貫性に苦しむことが多く扱いづらい環境だったため、
どちらかというと不人気だったと思う。
ここまで受けポケが少ない環境は、昨今のシングル界隈ではかなり珍しかったと思う。
ただ、対策の優先度は僕の中ではかなり高く、最後までしっかりマークしてました。
・
アクジキングについて
アクジキングの弱点
対策の優先順位とラストメンバーについて
この時点で対策しなければいけないポケモンの優先順位は
・アクジキング(最優先)
・雨アタッカー全般
・ダイジェッター勢
・受けループ系
・ローブシン+@のスタンパ
・砂パ
・トリパ
・晴れパ
となりました。
いろいろ考えましたが、下2つはリソースが足りないのであきらめることに。
上4つを優先的に対策し、
残ったリソースで下3つを可能なかぎり対策する方針でパーティを組み立てました。
長くなりましたが、環境に関する解説はこれでおしまい。
ようやく今大会で使用した構築の解説にうつります。
まず、今回使用した構築はこちら。
序盤はタスキサメハダー&イバンレアコイルで行動回数をひたすら稼ぎ、
ラスト1体のダイマックスで一気に畳みかけるのが基本戦術となっています。
それでは個別に解説。
わざ :たきのぼり、かみくだく、インファイト、サイコファング
もちもの:きあいのタスキ
とくせい:かそく
せいかく:いじっぱり
努力値 :AS252 D4
選出率1位。初手で出し、相手パーティのリソースをごっそり奪うのが主な役割。
初手は極力たきのぼり。
相手をうまくひるませることができれば、それだけで勝利が一気に近づく。
このパーティはステロ展開、壁展開、トリル展開に弱いが、
ステロ持ちは大半がみずタイプを、
壁持ちとトリル持ちは大半があくタイプを苦手としており、
その両方に対して強いサメハダーは理想的な先発要員だった。
努力値配分こそ攻撃特化だが、
その役割は相手パーティの行動を阻害するデバフ要員としての側面が強い。
いつ、いかなる時代、いかなる世界でも、初手弱体はバトルの鉄則なり。
技構成はタイプ一致技の『たきのぼり』と『かみくだく』がまず確定。
続いて壁破壊に使う『サイコファング』、
ゴツメに触れたくないという理由で特殊型も試したが、火力不足で没に。
また『あくび』対策に『クイックターン』も考慮したが、
シナジーもイマイチだったのでこちらも没に。
裏にモジャンボかデデンネあたりがいるのであれば、採用したかった。
わざ :ジャイロボール、せいなるつるぎ、かげうち、つるぎのまい
もちもの:しんかのきせき
とくせい:ノーガード
せいかく:のんき
使用率2位。
前回に引き続き、今回も続投した唯一のポケモン。
パーティ全体の物理盾役を担いつつ、アタッカーもこなす器用な子。
主にガチゴラス、アーケオス、ギガイアスなどに対してぶつける。
技構成はシンプルな3ウェポン+つるぎのまい。
せいなるつるぎは相手のてっぺきやダイスチルで上がったBを無視して攻撃できるので必須。
この技があるかないかで、対応できる範囲が大きく変わってくる。
努力値配分はのんき+HA。
性格がゆうかんでないのは、Bを上げて耐久力をあげ、行動回数を増やすため。
HAに完全特化するよりも、
こちらのほうが総与ダメが増え、汎用性が増す。
今大会は優秀なはがねタイプが少なく、この枠は最後まで調整に苦しんだ。
最終的にはアクジキングに対して『よわい』ことが決め手となり、続投が決定。
詳しくはナゲツケサルの項目で解説する。
わざ :10まんボルト、ラスターカノン、ひかりのかべ、こらえる
もちもの:イバンのみ
とくせい:がんじょう
せいかく:ひかえめ
使用率3位。
特殊アタッカー兼、ダイマエースのサポート役。
相手がステロやあられを展開できそうにない時は
サメハダー→レアコイル→ダイマエースの順に出せばだいたい勝てた。
行動回数を保証してくれるがんじょうは偉大なり。
実質ミミッキュ枠。
技構成はタイプ一致の『10まんボルト』と『ラスターカノン』がまず確定。
ついで『ひかりのかべ』
このパーティは全体的に特殊攻撃にやや弱いが、
レアコイルがサポートに入ることで
マンタインもオンバーンもエスパー勢も一転得意な相手に変化する。
また、ストリンダーなど有効打が出せない相手に対しても刺さる。
最後の一枠は『こらえる』
相手のトリルターンやダイマックスを枯らすのに使用する他、
ステロでがんじょうが剝がされてしまった時のリカバリーにも使用。
八面六臂の活躍でした。覚えさせて本当によかった。
余談ですが、でんき枠の選定もかなり苦労しました。
(他の候補はレントラー、デデンネ、トゲデマル、エモンガ、マッギョなど)
最終的にレアコイルに落ち着いたのは、アクジキングに対して弱かったから。
詳しくはナゲツケサルの項目で解説する。
わざ :だいちのちから、ヘドロウェーブ、かみなり、ふぶき
もちもの:じゃくてんほけん
とくせい:ちからずく
せいかく:ひかえめ
努力値 :H252、C116(ダイサンダーでCSマンタインが確一)、D140
使用率4位。
今回の地雷枠。特殊アタッカー。主にみずタイプ、くさタイプ、ひこうタイプの対策を担当。
先鋒、次鋒、大将、どのポジションもこなせるよう努力値を調整。
だいたいの攻撃は1耐え、ダイマックス時は2耐えするようになってます。
持ち物はまさかの『じゃくてんほけん』
特性のちからずくとダイマックスの相性が最悪ということもあって、
ニドクインのダイマ+弱保のコンボはよほど疑り深い人でないと読めないので
何かと重宝した。
基本的にはダイマックス前提で立ち回るが、
ニダンギルやデデンネ対策で選出した際は極力ダイマなしで立ち回り、
技構成はまずタイプ一致の『だいちのちから』と『ヘドロウェーブ』が確定。
続いて『かみなり』
あえてマンタインの下を取り、
カウンター気味にダイサンダーを撃つことでスムーズに撃破できるよう調整した。
同じ要領でオムスターやスターミーなども対策可。
また、ペロリームやニャオニクスのあくびを弾くのにも使用する。
ラストの1枠は悩んだ末に『ふぶき』を選択。
じめんタイプ全般、及びオンバーンの対策が全体でやや薄かったので、
ニドクインに対策を任せました。
ステルスロックとの択でしたが、どちらがよかったのか未だに結論が出ないです。
じめん枠の選定も相当苦労しました。
他の候補はバンバドロ、マッギョ2種、イノムー、サダイジャ、ヌマクローなど。
最終的にニドクインに落ち着いたのは、アクジキングに対して弱かったから。
詳しくはナゲツケサルの項目で解説します。
わざ :ギガインパクト、ブレイブバード、つじぎり、さいみんじゅつ
もちもの:ピントレンズ
とくせい:きょううん
せいかく:いじっぱり
努力値 :AS252、D4
選出率5位タイ。
かくとう対策兼、博打枠。
この子がダイジェットで制空権を確保できそうなときだけ選出しました。
急所率は脅威の50%、つじぎりは100%。
ケンホロウの最大の特長はその火力。
『ギガインパクト』(威力150のダイアタック)が急所に当たると、
レントラーもHBマンタインもカラマネロも(ほぼ)一発で吹っ飛びます。強い。
加えていかくでAがダウンしようが、壁を貼られようが、急所ならノーカン。
多少不利な盤面に持ち込まれても、現実的な確率で巻き返すことができます。
技構成はまずタイプ一致の『ブレイブバード』と『ギガインパクト』がまず確定。
続いて『さいみんじゅつ』。
何か事故が起きて相手を倒しきる前にダイマターンが終わってしまっても、
ダイジェットでSが上げておけば『さいみんじゅつ』で挽回が狙えます。
ついでに『みちづれ』や『カウンター』、ニダンギル対策にも使えます。強い。
最後の1枠は『つじぎり』。急所率100%につられて覚えさせてしまいましたが弱い。要らなかったです。
トリパ対策の『みがわり』が正解でした。
ひこう枠、もといダイジェット枠の選定は一瞬で終わりました。
高火力でかつ、いわタイプに弱いケンホロウ以外にありえなかったです。
相手がガチゴラスやアクジキングを出すのを躊躇ってしまい、選出がゆがむ可能性があったので却下。
ここまですべてはナゲツケサルを通して勝つための布石です。
余談ですが、運に任せて勝ちを拾いにいくのは決して悪いことではないと思います。
ポケモンは常に事故が起きるゲーム故、
不利な局面に立たされても状況を打開できる手札は、常に1枚忍ばせておくのが理想です。
そういった意味でも、ケンホロウは理想的なゲームメーカーでした。
わざ :ドレインパンチ、いわなだれ、アイアンヘッド、アクロバット
もちもの:とつげきチョッキ
とくせい:まけんき
せいかく:いじっぱり
努力値 :H252、A4、B36、D196、S20(実数値103、+1で154)
選出率5位タイ。
このパーティのエース。選出率は低いが誰がなんといおうがエース。
そのアクジキングに対して圧倒的に強いナゲツケサルを迷わずエースに選びました。
具体的には以下の方法で対策を行っています。
・まけんきでダイドラグーンのAダウンを逆に利用する。
・D特化+とつげきチョッキで相手のじゃくてんほけん発動に備える(物理型だった時は少ししんどい)
・ドレインパンチでアクジキングのHPを大量に吸うことで、例え大ダメージを受けても即座に復帰が可能
・裏から出てくるであろうひこうタイプ、フェアリータイプ、むしタイプにはサブウェポンで満遍なく対応可能
故にダイマのタイミングが見極めやすく、運用難度が意外と低い。
メインウェポンは前述の通りドレインパンチ。
あまり知られていませんが、ナゲツケサルは長期戦でこそ真価を発揮するポケモンです。
故にメインウェポンはドレインパンチが第一候補になります。
残りの3ウェポンについて。
『いわなだれ』はマルヤクデ対策。すばやく処理しないと厄介な相手なので、隙を見せないようにしました。
オンバーン&マンタインも条件さえ揃っていれば一応競り勝てますが、
ひかりのかべのターン管理がかなりきついので、あまりとりたくないルートです。
HBマンタインだとムリゲー。
相手のがんじょうやタスキ潰しにも使いました。命中安定で便利な技です。
あまり使いませんが、Sをあげる手段があるとアイアンヘッドとのコンボで
不利対面を打開できる可能性がうまれるので
全体的にカラマネロが若干重かったので、
『アクロバット』を『とんぼがえり』にして、
ニダンギルとタッグで動かすのが正解だった気がします。
ただ、ダイジェットのSアップに助けられた試合が1試合だけあったので、
このへんの調整はなんとも言えないですね。
結果
10勝1敗、9位で、殿堂入りとなりました。
今回のTOP10の中で15試合消化していないのは多分僕だけです。
構築、技の選び方、大会の時の立ち回り、いずれも慎重に慎重を重ねて
この結果なので、たしかな まんぞく を感じています。
(チキンヤローと言われそうだけど、
しかし難しいルールでした。
今回はルールの裁定から携わりましたが、
最終的に出来上がったルールを見て、
楽に勝てるルートや相手の誤認や勘違いから自滅を誘えるルートの少なさに頭を抱えたのを覚えています。
ここ最近ポケモン熱が冷めていたので、ひさしぶりにアツくなれて大変満足しております。
すぺしゃるさんくす
主催者の海鼠さんといろいろサポートしてくださったねこさん
何度も練習に付き合って頂いた
オオワダさん、エレクイールさん、マツバさん、愚者さん、kenkenさん、べるごみさん、
他対戦してくださった皆さん
最後に対戦動画とか、考察記事を紹介してお別れとさせていただきます
皆様おつかれさまでした